右ハンドル車、依然としてミャンマーの道路に残る

自動車の輸入を左ハンドル車に制限する新しい法律下において、既に使用されている右ハンドル車はそのまま使用を許可される見通しである。
何年もの間、ミャンマーは右側通行であるにもかかわらず、左側通行である日本の自動車を輸入していた。
新しい自動車法は、道路の安全性を図ることを目的として2015年9月7日に制定された。
しかし、輸入業者と販売業者は、既に国内にある輸入車への適用を懸念している。
そのようにはならないだろうと、道路交通行政局(RTAD)の局長U Lin Cin Mang氏は述べた。
既存の右ハンドル車を使用し続けることを無期限に認めるだけでなく、法律が制定される12月上旬以前に輸入された右ハンドル車の登録を認めると彼は述べた。
それまで、企業は、依然として右ハンドル車を輸入することができ、さらには、「(それまでに)関税が支払われていたら、RTADは輸入された右ハンドル車を登録する」と彼は述べた。
しかし当局が正式な発表を行っていないため、依然として車輸入業者と販売業者の間では混乱が生じている。
「私たちは法律に従わないといけないが、右ハンドル車に関し、どうすべきかが分からない」と車販売センターのオーナーは述べた。「私は心配している。今ある右ハンドル車が認められない場合、自動車業界に悪い影響がでるだろう」。
Aung Thein Than社の社長U Aye Htun氏によると、ミャンマーで車を運転している人の90%以上が中古車を使用し、その多くは右ハンドル車である。彼はまた、中古車を使い続けることができるかどうか懸念している。「左ハンドル車はミャンマーで安全だが、政府が既存の自動車の使用をすべて禁止した場合、多くの人々は新しい車を購入できないであろう」。
U Lin Cin Mang氏によると、RTADは、輸入規則を施行する前にいくらかの猶予を認めるであろうが、まだ協議中であるため、具体的な時間枠は示していない。
混乱を招くもう1つの理由は、ミャンマーエンジニア協会、ミャンマー自動車製造・流通協会、ミャンマー商工会議所(UMFCCI)により作成された自動車政策である。これによると2018年12月まで右ハンドル車の輸入が可能とされる。
U Aye Htun氏は、政府はどんな決定であろうともきちんと発表すべきだと考えており、「当局は、影響を軽減させられるよう、車販売店と販売業者とともに変更について協議すべきで、既存の右ハンドル車の使用を認めるべきである」と述べた。
1964年法にとって代わる新しい自動車法は、ほかにも多くの変更を自動車産業にもたらした。
例えば、違反ドライバーの罰金額が最高1,500チャットから100万チャットに上がり、最低額は30,000チャットと定められた。違反者の懲役年数もまた最大1年から7年に引き上げられた。
制服警官は、現在、特定の場合において令状なしに逮捕することができる。例えば運転手の飲酒や薬物の影響が疑われる場合などである。また、この法律は、すべての運転手に試験の合格とライセンスの保持を義務付け、自動車の修理だけでなく交通渋滞についても定めている。
(Myanmar Times 2015年10月23日版 第12面より)