ミャンマーの総選挙後、チャット弱の傾向再開

2015年11月8日に行われた選挙を受けて、国際市場と取引での米ドル強とともに、今週、再びドル高チャット安に転換した。
選挙によって通貨の高騰に拍車がかかる懸念は見られなかったが、政治的発展における信頼性のある種のレベルや国民民主連盟(NLD)の勝利の成功を示している。
米国FRB(連邦準備制度理事会)会長ジャネット・イエレン氏が次月利上げを行う可能性を示したことに応じて、2015年11月4日の国際市場においてドルが上昇したとミャンマー中央銀行の職員は述べた。
ドルのレートは2008年の世界金融危機以来、0-0.25%の幅で動いている。
「これがミャンマーに影響を与えたことは、チャットのレートが国際市場に直接関連していることを意味している」と彼は述べた。
数週間に渡り徐々に強くなったチャットは、中央銀行の参照レートによると2015年11月5日から昨日までの間に1277チャットから1284チャットと、ドルに対して弱くなった。
ヤンゴンの両替商は昨日、米ドルを1290チャットまたはそれ以上で販売した。
銀行員のU Soe Thein氏は、通貨は政治的不安定の影響を受けており、最近のチャット下落の75%はドル高の影響で、25%は選挙を含めた国内情勢によるものであると分析する。
「これはドル高と、国内経済のわずかな信頼低下の結果である」という。通貨見通しへの言及を拒んだが、今後数週間にわたって不安定だろうと見解を示した。
「私たちは政治的状況が予測できるにも関わらず、この時点で人々の気持ちを読むことができない」とNLDが総選挙で成功を収めたことを引き合いに彼は述べた。
中央銀行による民間セクターの外貨受け取り及び所持ライセンスの廃止の決定は、為替レートに影響を与える可能性は低いと彼は先週言っていた。民間企業が行う外貨取引量は銀行や資格を持つディーラーによって行われる取引と比較して非常に少ない。
昨日も「このようなライセンスの廃止は、ドル需要の減少にはつながらないだろう」と彼は言っている。
今年チャットはドルに対して約25%弱まり、ドルレート上昇への期待とドル強、ミャンマーにおける貿易の拡大と財政赤字が原因で、長期間下落し続ける可能性がある。
コメ輸出業者でありミャンマー自動車製造・販売協会の代表U Soe Tun氏は、ビジネス関係者は政権交代に備えドルをチャットに交換するだろうと述べた。
「現在の政府が政権を引き渡すのか、また選挙で勝利を収めた政党が政府を形成し、効果的に支配できるのかどうか、懸念が広がっている」と彼はいう。
「為替レートは政治の安定と関連している」。
中央銀行職員によると、今月第1週、600ある外国為替引き受け及び保持ライセンスの約10%が2015年11月30日の締切日を前に中央銀行に返却された。
「国内ではチャットを使用すべきだというメッセージを受け取っている」と彼は述べた。
同職員によると、中央銀行は銀行と非銀行両替商の監視を強化することを計画しており、先月行われた会議では、民間銀行員は前向きに協力する姿勢を見せいている。
「私たちはこれらの機関の規制に関して責任を負っており、1回で10,000米ドル以上両替する場合に書類の提出を求めるようにしたい」と彼は述べた。
両替商の透明性の欠如もまた問題であると彼は考える。多くがレートをディスプレイに表示しておらず、顧客ごとに異なるレートで提供している。
今後、中央銀行はこの問題に対処するだろうと彼は述べた。
法律事務所VDB Loiが発行する顧客ノートの先月号において、この新しい規制は、ビジネスにおいて外貨を使用しなければならない場合とチャットを使用しなければならない場合の明確さが欠けていると指摘されている。
「民間セクターが理解できる明確な統一された政策がなく、異なる規則を寄せ集め一時しのぎのでしかないという懸念が残る」と記されている。
(Myanmar Times 2015年 11月11日版 第12面より)