AYA銀行、IPOを見据え証券引受事業を開始

AYA銀行は正式に新規証券引受事業としてAYA Trust Securities社の営業を開始し、さらに近い将来自身のIPOを行う予定であると、同グループの代表は発表した。
2016年1月30日に業務を開始したAYA Trust Securities社の職員によると、同社は3月中旬に予定されるヤンゴン証券取引所(YSX)での取引開始にあわせ、引受業務サービスを開始する。
AYA 金融グループの会長Zaw Zaw氏は、市場と同グループの状況を見て、将来AYA金融グループとAYA銀行のYSX上場を計画していると述べた。
Trust Securities社は国際的な企業と提携し、IPO手続き、コーポレートガバナンス、ITネットワーク、証券取引業務を行うという。
業務提携企業は、シンガポールのSAC Capital社、Phillip Capital社、インドのTATA Consultancy Services社である。
同社は透明性と信頼性におけるミャンマー企業の成長の手助けになるとZaw Zaw氏は考える。
「信用は資本市場では重要であり」「インサイダー取引は市場の不安定を引き起こす」と彼は述べた。
AYA Trust Securities社は企業融資と顧問業務を提供し、民間企業や上場企業の増資をサポートする。社長Soe Lin氏によると、同社はミャンマー経済の80%以上を占める中小企業を対象としたプライベート・エクイティのアドバイス業務にも力を入れる計画だそうだ。
引受業務については、2015年12月に選出された10社のうち3社のみ認められ、すでに事業を開始している。KBZ Stirling Coleman社は12月に業務を開始し、AYA Trust Securities社とミャンマー証券取引所センター(MSEC)はつい最近認可を得たばかりである。
引受業務の開始には、最低150億チャットの資本金が必要とされる。
最初の上場企業として6社が選ばれたが、関係者は2016年3月に上場できるのは2から3社のみと見ている。Soe Lin氏は、IPOを行うには事前準備として8カ月から12カ月間は必要であるという。
First Myanmar Investment 社(FMI)、Myanmar Thilawa SEZ Holdings Limited社、First Private Bank社は3月に上場する有力候補企業である。現在、FMIは証券会社2社と電子証券使用の用意ができたという。
Zaw Zaw氏は、3月に2社がIPOを行うと予想しており、YSXへの関心が高まるきっかけになるという。ただし、投資家自身も証券市場に関して学ぶ必要があることも指摘した。
(Myanmar Times 2016年2月1日版 第8面より)