ミャンマーの消極的な印紙税ルネサンス

もしあなたがこれを理解できないなら、あなたは支払いに注意を払っていない

いつの時代だろうか、想像してほしい。誰もまだ車を持っていない。飛行機に乗ることができない。電話することができない、ラジオは存在しない。女性は投票することができない。皇帝はまだロシアを支配していた。所得税はなかった。半世紀後まで政治もなかった1899年のミャンマーが現在のようでなかったとは確かである。
印紙税の1点を除いて。1899年の印紙税法は今日まで適用できる全ての要素を正確に網羅している。
かつて博識な裁判官が『根本的な考えなく次々と連ねただけのリスト』といった印紙税は、契約書、不動産販売行為、抵当、リース、ローンなどの証書に対し課税されている。
各『カテゴリー』に対し、印紙税法の『付則』においてレートが定められている。レートは300チャットや15万チャットと非常に小さいものから高いものまである。例えば、リースはリース料金の1.5%または3%、不動産販売はその価格の3%、債券は債券額の1.5%、抵当証券は抵当額の1.5%または3%である。
当然ながら、1899年に作られたこれらの『カテゴリー』は117年後の今、上手く機能していない。これがよりひしひしと感じられる分野が金融である。
付則に記載されていないローン契約は、レートの規定に基づき6つのカテゴリーに分類され大きく異なる税率が課せられる。『債券』となれば1.5%、『抵当証券』となれば1.5%か3%、単なる『字契約書』であれば300チャットが課される。
(お金を貸す)契約書と債券には違いがあり、はっきり法律に綴られているものもある。しかし多くの場合は、納税者からすれば曖昧と思われる髪の毛のように細い法規制によるものであり、証券がどのように表現されるか解釈の余地による。
昨年11月、問題は税務当局によって悪化した。不十分な分類方法を簡素化しようと良かれと思っての試みがあったが、それはあらゆる融資書類を融資金額に対し少なくとも1.5%が課される債券あるいは担保証券とするものであった。
かつては『全税法の中で一番退屈だ』といわれた印紙税はミャンマーで急激に厳しくなった。突然沸いた非常に低い税率の契約書を融資証券に分類する試みは納税者にとって理解し難いものだ。結局のところ、法律やレートに変更はなく、世界中で全ローンに高額の印紙税が課される国はほとんどない。
これは融資の適切な分類(つまり税率)を決めるという問題だけではない。ミャンマーに長い間見られなかった近代的な金融取引は書類の束をもたらし、多くの場合、貸し手、代理人、管財人といった多くの当事者でシンジケートが組まれる。印紙税が文書に課される税金であることから、1文書ごとに税を支払わなければならないリスクがある。一つのローンに対し、1.5%、3%、さらに1.5%と課税されることを想像してみよう。『一つの取引に』複数の書類が存在する場合のこのような例を防止する規則が印紙税には設けられているが、1つの取引を定義する公式ガイダンスがない。
AからBへの融資とCのAに対する保証は1つの取引だろうか、それとも2つの取引であろうか。3つの銀行のシンジケートによる一つの借主に対する融資は一つだろうかそれとも3つだろうか。これらの質問には明確な答えは何もなく、銀行と顧客を不安にさせている。私たちは何十年もこれらの疑問を抱えていたが、当然、現在までシンジケートローンの例はなかった。
印紙税が金融に対しこのような問題をもたらす理由の大部分は、オンタイムで税を納めていない場合発生する事態による。正当なスタンプが押されていない証書等は証拠として使用することができず、例えば債務執行の裁判の場合、それは押収され、さらに罰金が課される恐れがある。
言い換えれば、たとえどうすべきか明確でない場合であっても正しく税を支払っていなければ、銀行は融資したお金を回収することができなくなることを意味する。いかなる場合であっても、違反すれば、元の税額の10倍を支払わなければならない。
既に不履行である借り手を想像してほしい。法的手続きを開始する前に貸し手は、最初融資額の15%を他社に譲る必要がある。
印紙税を設けるほとんどの国が金融取引と切り離して行っているには理由がある。そのような国には、印紙税を作ったオランダ、世界に広めたイギリスやアジア近隣諸国のマレーシア、タイ、シンガポール、香港が挙げられる。
債券の印紙税は1899年には機能していたかもしれないが、現代の金融市場では機能しない。貸し手の債権を無効とする恐れがあるため、基本的に不確実である税は認められるべきではない。
同様に、10倍の罰則は現代の基準では抑圧的であり不当である。法律上、貸し手が自身の財産に対する権利を有し、貸し手と借り手双方が節税する権利を有する国においてこのような制裁が正当化される方法がわからない。
経済的に、私は最適な経済再生や中小企業の支援、金融包摂の推進、マイクロファイナンスを通した貧困救済、銀行システムの強化、必要不可欠なインフラのための資金調達として借り手と貸し手に課される不要で不確実な税の引き上げはできないと考えている。
ミャンマーにおける消極的な印紙税ルネサンスは最悪なタイミングで来る。ちょうど初めて外国銀行が立ち上げられ、最初の国際的な金融取引が契約され、マイクロファイナンスが足がかりをつかむために開始され、貸し手は悪化したことを通知する必要がないときである。
迅速な解決が望めないミャンマーには、裁判所による債務執行や将来の通貨換算など、貸し手に影響を与える問題がある。しかしローンに対する印紙税は、私の見解では規則を明確化しただけのようだが、実際に素早く修正された。高額で不明確なローンの印紙税は、金融的に不必要で、法的に疑わしく経済的に賢明でない。ミャンマーに21世紀の印紙税をもたらそう。
(Myanmar Times 2016年 3月22日版 第8面より)