国営のミャンマー保険公社、支払額倍増

Myanma Insurance社は昨日、直近2件の火事で損害を負った顧客に総額2億チャット支払い、火災保険の支払額が昨年度の2倍になったと発表した。
北シャン州のNamhsanでの火災と2月4日にエーヤワディ管区のLabuttaで起きた火災で、約500の店舗と家が焼失し、1,000人以上の人が家を失くした。
国営のMyanma Insurance社の社長Aye Min Thein氏は同社がLabuttaとNamhsan地区の世帯主に2億900万チャット支払ったと発表した。
同社は2つの地区から毎年保険料として200万チャット受け取っているそうだ。
Myanma Insurance社の今年の火災保険金の支払額は2014-15年度の100億チャットに対して、約20億チャットとなった。
Myanma Insurance社職員Saw Sein Lin氏によると、これは企業の歴史上2番目に高い支払額である。最も高額だったのは2008年である。
同社はエーヤワディにある三角州にサイクロンナルギスが直撃したこの時、保険全種において、総額45億チャットを支払った。
ミャンマー保険事業監視委員が12の民間保険会社に保険ライセンスを発行した2013年5月まで、Myanma Insuranceは市場を独占していた。
しかし多くの人が保険に加入する一方で、多くが依然として給付金について知らないままである。
1月9日に起きたヤンゴンのミンガラーマーケットでの火災で360億チャット相当の商品が焼失したが、保険に加入しているショップオーナーはごく少数であったと保険会社は報告した。NamhsanとLabuttaでの2つの火災の結果も同様であった。
火事で損害を受けた建物に住むLabutta住民の約10%しか保険に加入していなかった。
Saw Sein Lin氏と地元住人によると、火事の被害を受けた約200の住宅のうち21がMyanma Insuranceの保険に加入しており、民間の保険会社に加入していたのは一世帯のみであった。
Saw Sein Lin氏によるとNamhsanでは、3つの商業施設と1つの住宅がMyanma Insurance社の保険に加入していたようだが、Namhsanでの民間火災保険加入状況についてはわからない。
Myanma Insurance社の保険加入者のうち支払い漏れとなった人もいるようだ。
「Labuttaに住むある人は、1日から2日程度保険料の支払いが遅れた」「お客様は何年もの間保険料を支払い続けていたにも関わらず、私たちは支払うことが出来なかった」とAye Min Thein氏は述べた。
実際の価値に対し、ごく少額の保険しかかけていない人もいる。
Labutta地区にあるYaung Ni Oo店のオーナーTin Tin Oo氏は、評価額約1億5,000万チャットの3階建ての建物に、3,000万チャットの保険しかかけていなかった。年間保険料は36万チャットになるという。
「私は保険を良く分かっていなかった」と彼女は言う。
「過去10年間は他の地区では火災が発生していたが、私たちの地区で火事が起こったことがなかったので、3,000万チャットの火災保険に加入することを決めた」。
Tin Tin Oo氏は10年以上保険料を支払っており、(請求から)6週間後にMyanma Insurance社から支払いを受けたという。
「私が実際の額の保険に加入していれば、不動産を失うことはなかった」と彼女は述べた。
建物の価格よりも小さい保険額の保険に加入していたのはTin Tin Oo氏だけではない。Myanma Insurance 社によるとLabuttaとNamhsanには建物の3分の1の額の保険にしか加入していないオーナーもいるという。
Myanma Insurance社のデータによると、Tin Tin Oo氏への3,000万チャットの支払いはこの2地区では最高額だそうだ。
(Myanamr Times 2016年3月22日版 第9面より)