新自動車輸入政策により、スペアパーツ市場苦境に陥る

政府が1月に発表した左ハンドルの新車のみ輸入を許可するという新輸入政策により、自動車スペアパーツトレーダーの間で需要の減少が懸念されている。
新たな政策は、主に中古車の所有者、右ハンドルの日本車を扱い繁栄してきた業界に打撃を与えた。
ミャンマーでは、車のドアからギアボックスまでの全てを含む自動車のスペアパーツは、一般的にスクラップヤードに向かう日本の中古車から供給されている。このようなパーツは安価で、ヤンゴン及びマンダレーで容易に入手できる。
車の所有者の大半が日本産の中古車を好む傾向があったため、これらドライバーに提供されるスペアパーツ市場は急速に拡大し、中国やマレーシアで生産される低品質のパーツ同様、より高価で配送に時間がかかるオリジナルの日本のパーツの需要を追い抜いた。
これは、中古の右ハンドル車の輸入が最早許可されなくなった今、全て変わる可能性がある。
ミャンマーの車の所有者は、常に日本の中古車を好んでいた。
そのため、スペアパーツ市場はこの市場に適合するよう発展した。多くの事業者は日本の右ハンドル車のスペアパーツのみ輸入していると、ヤンゴンでスペアパーツ事業を運営するBeik Thar氏は述べた。
「しかし現在、ドライバーは様々な場所で生産された左ハンドル車のみ輸入することができ、スペアパーツ市場は大規模な在庫の見直しを行う必要がある」と彼は話した。
業界が新たな需要傾向に適応するのにつれ、一部の企業は変化に耐えられない恐れがある。「左ハンドル車のパーツの需要が高まった場合、私たちの事業は影響を受ける。現在私たちは右ハンドル車のスペアパーツを販売している」とAJF Tradingを運営するZaw Min Tun氏はいう。
左ハンドル車のための新しいスペアパーツ在庫を確保することは、現地企業にとって容易ではない。ほとんどの左ハンドル車は日本からでなく欧州、中国、韓国などで製造されているため、新たな在庫を確保するには時間及び追加投資が必要である。
「私たちは日本のスペアパーツのみ販売している。需要の傾向は変化している現在、事業の将来に関し心配している」とミンガラドン地区のスペアパーツトレーダーHtin Kyaw Oo氏は述べた。
ミャンマー自動車取引協会の会長Aung Than Win氏は、政府は新自動車輸入政策の結果を考慮すべきであると述べた。
「過去60年間にわたり、ミャンマーの車所有者は右ハンドル車を購入している。そのためスペアパーツ市場を含むサプライチェーンは、新たな政策に適応するための時間が必要である」と彼は話した。
(Myanmar Time 2018年4月25日版 第6面より)