ヤンゴン大規模事業、不正入札発覚

ヤンゴンでの36エーカーに及ぶ新規ビジネス地区開発の政府入札に敗れた企業は、落札企業に非常に有利な条件が提供されていたと主張する。現地当局と落札企業は不正を否定した。
Pattko Global Development社は2015年12月9日に記者会見を開き、入札手順は透明性を欠き、落札したFirst Myanmar Construction社には低い賃料が提示されており、政府の収入を奪うことになると記者に訴えた。
土地はヤンゴン開発委員会(YCDC)が所有しており、先日も、カンドジー公園の土地25エーカーをZaykabar社に最低レートで貸し出していることを、ヤンゴン管区政府の一般監査人Myint Aung氏が明らかにし、大きな議論を巻き起こした。
さらに、YCDCは先月、民間企業によるインヤー湖の隣での大規模アミューズメントパーク建設許可について、透明性に欠け、国の収入と公共空間の両方を奪っていると非難されている。
現在問題となっている場所は、ヤンゴン空港近くのMayangone 地区にある元植物温床地である。当該開発は、表面上は、新しい会社が増えマイカー通勤によって混雑するダウンタウンエリアの交通渋滞を軽減することを目的としている。
First Myanmar Construction社Soe Han会長は以前、3億4,500万米ドル規模の建設事業は、ミャンマー投資委員会の承認を受けてから開始されると語った。
彼はミャンマータイムズに、建設完了後、賃料としてYCDCに年間120万米ドルを支払うことになると語った。
これはPattko Global Development社のTin Hlaing最高経営責任者を怒らせ、同社は賃料として年間445万米ドルを提示されたと発表した。
「私たちは昨年の8月から、入札に透明性がないと主張している」と述べた。彼は選出委員会に訴えただけでなく、入札のやり直しを大統領に求めたが、今までのところ返答はないという。
「そのため、私たちは入札手順の不公平さを認識してもらうため、このように記者会見を行っている。同委員会と密接な関係にある企業が落札していることも疑われる」。
選出基準は公開されていないとTin Hlaing氏は訴える。「どのような規則に基づきFirst Myanmar Construction社が選ばれたのか明確にしてほしい。私たちはより魅力的な提案を行ったが結果が得られなかった」と彼は述べた。
当該事業は70年以上に及ぶ契約になる。YCDCは、落札企業から8,400万米ドルを受け取る一方、Pattko Global Development社が落札していれば3億米ドルを受け取ることになる。
「私たちの開発提案はFirst Myanmar Construction社よりも優れている。私たちは総額6億9,000万米ドルの投資で15階建ての建物を提案したが、First Myanmar Construction社はたったの5階建てである」と彼は述べた。
Soe Han氏は昨日ミャンマータイムズに、Tin Hlaing氏は数字を誇張していると訴えた。「これらの数字は偽りである。入札書類に書かれた数字と異なる」という。
建設事業の担当であるYCDC建設エンジニア部門の部長Than Htay氏は、最終承認はヤンゴン管区政府に委ねられているという。
「同局の決定だけではないため、手続きの透明性が欠如することはあり得る。入札には多くの段階を経なければならず、最終承認はまだ与えられていない」と彼は述べた。
さらに彼は、Pattko Global Development社 は土地賃借のため更なる支払いを申し出たが、同社の提案には他の欠点があったと述べた。
「私たちは、日々透明性を高めるよう努めている。この種の重要な事業は公正になされなければならないが、選考に落ちた企業が不満を述べるのも然りである」と彼はミャンマータイムズに語った。
YCDC委員会の Soe Si Thu氏は、企業は不満を具体化する証拠を用意する必要があると述べた。「彼らが不正を証明できるまで、私たちはそのような主張に応じることはない。落札者は職務に対し責任を持った専門家の委員会により選出されており、私たちは参加企業の前で落札者を選出した」という。
また入札に参加した他の3社(Boston Construction社、UMG社、Myanmar Gon Yang Gems& Jewellery社)は、不満を述べていない。
「非公開の入札だったため、それぞれ他の企業がいくら提案したか知る企業はいなかった」「例えば、開札後に、企業が更なる支払いを提案した場合、これは公正でない」。と彼は述べた。
YCDC委員会のメンバーである Khin Hlaing氏は、委員会は不満に対して平等に耳を傾ける責任があり、次の委員会会議で議論するという。
「私は我々が正しい落札者を選んだことをはっきりさせたい」と彼は述べた。
(Myanmar Times 2015年 12月11日版第10面より)