ミャンマー、違いに富んだ国

ミャンマーは、家で電気を使うより人よりも携帯電話を持つ人のほうが多く、車両を所有するよりも、牛車に頼っており、依然として深刻なトイレ不足と飲料水不足である。これらの情報は、2014年の国勢調査によって表面化した印象的で有益な情報で、国内における顕著な差異を描き出し、都市と農村の多様性を宣言している。
「国勢調査のユニークな特徴は、末端の管理部門レベルに情報を提供できるということである。それらの情報は、すべてのレベルにおいて、計画及び根拠に基づいた意思決定に極めて重要なものである。」と入国管理・人口省がオンラインで公表している報告書の中で述べた。
同省は、国連人口基金及国際ドナーに対して、6000万米ドル見積もられた国勢調査について、技術支援並びに財政支援について称賛した。
この額は、5150万と決定された人口で、1人につき1米ドル強に相当し、前回の1983年の国勢調査のときの3530万人から増加しているが、出生率の低下もあって、政府が推定していた5700万人よりも少ない。さらに、200万人を超えるミャンマー人が外国に住んでおり、労働年齢の人口のほとんど、彼らのうちの70%がタイに住んでいる。
人口ピラミッドを細かく見てみると、1983年よりも0-9歳のグループ層が薄くなっており、前回の国勢調査の実施から、出生率が下がっている影響が急速に出ている。
「一方で、若者の割合が成長し、若者の急増は、ミャンマーの人口分布においては、望ましい状況である」と同省は述べている。
15歳から49歳までの女性の出産率の平均は2.3人で、この数値は東南アジアの平均に近づいている。
しかし、平均寿命は地域のなかで最も低い。男性は平均で63.9歳で、女性は6歳長く、全国平均で66.8歳である。しかしながら、都市と地方では際立った違いがみられ、都市在住者は、平均して寿命が7歳長い。
マグウェイとエヤワディ管区では、それぞれ60.6歳、61歳と、平均寿命が最も低い。これらの2つの地域は、5歳以下の死亡率が最も高く、1000人につき、それぞれ105人、108人と、ヤンゴンの平均と比較して2倍以上の割合である。全国の平均は72人である。
全国の識字率は広い地域の中でも良く、人口の89.5%で、93.5%のタイより低いものの、インドの62.8%よりもとても高い。ミャンマーの10歳の子供の約80%が学校に通っている。この数値は、前回の調査よりも非常に高くなっている。しかし、15歳になると、40%にまで下がる。
277ページの報告書では、経済のみならず、民間セクターにとっても価値のある利益が含まれている。データを収集する複雑さが明らかになっており、27.3%の人が身分証明書を持っておらず、人口の86%が家屋の所有権を有していない。32.9%の人が携帯電話を持っている一方で、パソコンを所有しているのが3.5%、家にインターネットを引いているのが6.2%にとどまることが明らかにされている。全国でテレビは49.5%が所有しており、ラジオは35.5%である。
移動手段については、3.1%の人のみが車、バン及びトラックを所有しており、38.7%がオートバイを、21.6%は牛車及び荷馬車に依存している。32.4%の世帯のみが、照明のために電気を使用しているが、ラカイン州及びエヤワディ管区に至っては、12%であり、81%の人が薪及び石炭で料理している。
全ての家屋の半分は竹の壁で作られており、61.5%が波状の板金の屋根である。
世帯の74%は水洗式トイレや簡易トイレが改善したとして、「衛生面は改善している」と報告されている。しかし、農村部の19%は、いずれの設備も有していないと報告されている。
人口の30%強が「改善されていない水源」と定義されているものを使用している。都市部での飲料水は浄化水か、ボトル水である(31.3%)。
(Myanmar Times 2915年6月1日版 第6面より)