仕事場の安全性も時代に追いつく必要がある

時代遅れの法律と危険な仕事は、労働者を危険にさらしている -マンダレーで起きた、致命的で注目を集めた足場の崩壊事故を受けて、専門家は述べた

2015年6月20日、マンダレーホテルの建設現場で足場が崩れ落ち労働者2人が死亡し18人が負傷した。事件の写真はソーシャルメディアで広くシェアされ、建設現場の安全性への懸念を扇動した。
このような事故は、国内の建設現場で未だ、比較的よく起きている。役人及び専門家は、仕事場の安全を支える規制枠組みの多くは時代遅れで、改良する必要があると述べた。安全基準の固守の状況は、現場ごとで大幅に異なる。
「以前は、仕事場の安全基準に関して人々は意識していなかった」と安全担当職員で、Global Enchanting Education CentreのトレーナーであるU Aung Koeは述べた。「安全への取り組みは徐々に事業主及び労働者の間で広がっているが、全ての人が従う特定の法律はまだない。法律ができるまでは仕事場での事故は続くだろう」。
仕事場の安全性に関する現在の規則は、1951年の工場法に大きく依存している。労働省と建設省によって、2012年から「職場の健康と安全」法の草案が作成されているが、まだ議会に提出されていない。
将来のマンダレーPullmanホテルでの事故は、法律を前進させる必要性を強調するものであると専門家は述べた。
「この件に専門に取り組む組織もないし、統計の記録も取っていない」とU Aung Koeは述べた。
「労働事故の統計があれば、国内の事故を減らす手助けになる」。
U Aung Koeは、仕事場の安全性に関する包括的な統計を有する組織として、シンガポールの人的資源省について指摘した。手元にデータがあれば、安全な仕事場を作る方法を考えることができる。
業界ではデータを集めることを改善しようとしている。
副大統領のDaw Si Si Thanによると、ミャンマーエンジニアリング協会は労働者の事故の統計記録のためグループを編成する計画を立てている。
「現在包括的な記録を取っている組織はないが、エンジニアリング協会は将来、それを実施する安全グループの編成を計画している」と彼女は述べた。
ミャンマーエンジニアリング協会は、労働者とディベロッパー双方に安全性のワークショップ及びセミナーを行うが、独立した安全法無しには難しい。
「ここでは、仕事場の安全性はディベロッパー、請負業者、労働者に大きく依存している」と彼女は述べた。
「施行される法律がなく、事故が原因の崩壊に関する記録もなければ、人々は安全に関心を持つ気にはならない」。
安全管理は、よい取り組みをするディベロッパーにとっては費用がかかり、節約するディベロッパーは避けようとするだろうとU Aung Koeは述べた。ディベロッパーは、純粋に事故が起こってほしくないと思っているが、それと同時に、更なる費用もかけたくない。
事故が起きた時、労働者に自腹を切って賠償している会社もある。U Aung Koeは、ディベロッパーは、事故件数が少なければ、支払いも少なく済むことに気付くべきだと述べた。
「これが、規則と規制がなければならない理由であり、そうすれば、仕事場の事故は無くなる」と彼は述べた。「安全については、主に事業主に依存している」。
建設省の代表者は、2012年から健康と安全法の草案が中断されているが、依然として将来は施行させたいと述べた。
労働省の工場労働法監督局のU Soe Win Seinは、1951年の工場法はすべての仕事場の全ての労働者に適用されているわけではないと述べた。
現在の規則に基づきいくつかの統計がとられているが、包括的なものではない。代わりに、異なる政府部局の事例を補うものである。
建設は法律が適用されていない産業であると彼は述べた。「そのため、仕事場の包括的な安全及び健康法を整備している」とU Soe Win Seinは述べた。「公表されている手続きによると、現在法律は草案段階であり、省は作業を続けている」。
(Myanmar Times 2015年7月1日版 第8面より)